旅のしおり:道東

レンタカーは便利だが、車の運転だけで移動時間が終わってしまい、ボケっと何かを考えるヒマがない。今回の旅だったら、湯沸岬〜厚岸あたりでブロクを書けた気がする。無駄な考え休むに似たり、なのだが。

1日目

羽田 (JAL) >> 釧路

温根内木道
コッタロ湿原展望台
夢ヶ丘展望台
細岡展望台

1日目Tips
・空港で車を借りて、半日かけて釧路湿原をほぼ一周。
・夢ヶ丘展望台からは釧網本線が見下ろせる。たまたま都合のいい時間帯に列車が通るので、しばらく待って撮影してみた。雄大な景色に1両の気動車。すばらしい。
・当然と言えば当然なのだが、とは湿原の色も違うし、陽の落ちる場所も違う。

2日目

硫黄山

夕食:酒房千葉

2日目Tips
・たまたま旅行サイトで見つけた硫黄山。曇天なのが残念だったが、ものすごい迫力。これが川湯温泉の源泉らしいので、次回は川湯に泊まってみるのも良いかも。
・釧路のフィッシャーマンズワーフ近くで、はぐれキツネに今年も遭遇。山に帰ってほしい気もするが、もう都会じゃないと生きていけないのかも。

3日目

湯沸岬灯台
・厚岸漁協直売所「エーウロコ
・温根内木道

釧路 (JAL) >> 羽田

3日目Tips
・湯沸岬は霧多布岬とも呼ばれる程、霧が多いらしい。僕の到着時にも霧がかかっていて悲しい気持ちになったが、しばらく散歩していたら霧が上がった。なんとも美しい海岸線である。
・厚岸は牡蠣の産地で有名。僕は牡蠣が苦手なのだが、漁協の直売所から知人に送りつけた。配達指定日に送付先へ押しかけ、3個おすそ分けしてもらったのは内緒である。よくよく考えたら、ネットで注文すれば同じことだった。かも。
・時間が少し余り、天気も良かったので、最終日も温根内木道へ。温根内は空港から近いので、車さえあれば簡単に立ち寄れる。空港周辺にはガソリンスタンドがなく、結局、ガソリンはレンタカー会社で精算になってしまったが。これでいいのだ。

くしろしつげんのおもいで

たぶん10年ほど前だったと思うが、知人に連れていってもらった寿司屋で美味しいウニを食べたところ、礼文島産バフンウニとのことだった。どうやら関係者がいるらしく、店には礼文島のポスターも貼ってあった。絶景の島に、高山植物の花々が咲いている。美しい自然と旨いウニ。礼文島に行ってみたくなった。

ちょっと調べたところ、シーズン中は非常に混んで宿泊費も高騰するらしい。数ヶ月も前から予約して、現地に行って雨だったらシャレにならない。あまり乗り気にならないまま、何年も過ぎていた。

日本国外からの観光客がおらず、国内移動にも制約がある今年は、花が咲き乱れるシーズン中に礼文島を訪問するチャンスではないか。しかも9月が有効期限のANAクーポンもある。

まずは宿を探す。さすがにガラガラというわけではないが、金曜から2泊できる日程を見つけて予約した。

行きはANAで羽田から稚内まで直行便、稚内からはフェリーで礼文島に向かう。帰りはフェリーで利尻島に渡り、JAL系のHACで利尻空港から札幌・丘珠空港へ。そして丘珠空港から新千歳空港まで移動し、新千歳から羽田に戻る。6月中旬の訪問予定として、2泊3日のスケジュールで手配した。

しかし、5月末の土曜日、携帯を見ると北海道からの着信履歴が2件。嫌な予感しかしない。コールバックしたところ、予約した宿は営業休止、フェリーは閑散期ダイヤで運航とのことだった。

今回は礼文島訪問を素直に取りやめることにした。

それでも休みを取ってしまっており、マイレージ特典航空券で行けそうな所を探す。本州以南は梅雨の時期であり、気候的には北海道が良いのだろう。知床か根室あたりに行ってみたかったのだが、施設などの休業が多くて挫折。

多少なりとも地理が分かっている場所の方が良いかもしれない。

そういえば昨秋は釧路に行ったが、釧路湿原で良かったのが温根内木道である。帰りの路線バスの時間もあり、ちょっと慌ただしい滞在になったのが心残りだった。

天気予報を眺めていると、釧路方面は悪くなさそうだった。ギリギリで釧路ゆき航空券とホテルを予約した。

これで2回目の釧路である。去年と同じことをしてもしょうがないので、今年は車を借りることにした。

僕は車の運転が嫌いなので、免許証を身分証明書としてしか使っていないオッサンである。自分で運転したのは、2016年にハワイへ行った時が最後だ。

前進と縦列駐車だけできれば何とかなるようなカリフォルニア州で免許を取ったので、基本的には前進あるのみ。日本でデフォルトになっている、バックでの駐車には非対応である。

それでも北海道の原野で小型車の運転なら何とかなると思って、レンタカーを予約した。一番レンタル料の安い軽自動車に、最高額の保険をかける。経済学の教科書に出てきた「モラルハザード」という言葉が頭をよぎる。もう正確な意味は忘れてしまったが。

釧路空港に到着し、レンタカー会社の事務所で借り出しの手続きを行った。エンジンとサイドブレーキがボタン操作なのはしっくり来なかったが、運転は慣れれば何とかなるだろう。少なくとも原野にいる限りは。

滞在中は釧路湿原のほか、川湯温泉や厚岸まで足をのばした。やっぱり車は便利である。途中、厚岸漁協の直売所で本格的な駐車場に遭遇して焦った以外、2泊3日を無事に乗り切って釧路空港に戻った。

車を返却後、空港のレストランに入って、サッポロクラシックとザンギで乾杯。ビールがうまい。

旅のしおり:九州

旅のしおり:九州

COVID-19の影響によるバス運休が多かったので、細かい時刻は省略。

1日目

羽田 (JAL) >> 大分

大分空港 (空港バス) >> 別府北浜
別府駅西口 (路線バス) >> 由布院

宿泊:旅亭 田乃倉

1日目Tips
・通常であれば、大分空港~由布院は直通バスが運行されている。
・別府から愛媛県の八幡浜までフェリーが運航されているみたい。八幡浜からは鯛めしの町・宇和島に出られるので、九州北東部と宇和島を組み合わせる旅も面白いかも。

2日目

由布院 (九州横断バス) >> 黒川温泉

宿泊:のし湯

2日目Tips
・由布院から久大本線に乗ると阿蘇方面に行けると信じていたのだが、阿蘇は豊肥本線とのこと。九州横断バスなら由布院〜黒川温泉〜熊本を乗り換えなしで抜けられる。
・黒川温泉の真ん中あたり、神社の隣にあるケーキ屋さんが美味しい。店の外にベンチがあり、そこに座って温泉街を眺めながらケーキ食べていると、かなり幸せになれる。

3日目

黒川温泉 (高速バス) >> 福岡空港

福岡 (JAL) >> 羽田

3日目Tips
・黒川温泉から福岡・天神ゆきの高速バスは、途中で福岡空港に止まる。ただし国際線ターミナル到着なので、国内線ターミナルへは更にバス移動。ちょっと面倒くさい。

由布院の記憶

関東から黒川温泉への旅は、福岡空港、熊本空港、もしくは大分空港がゲートウェイとなるだろう。おんせん県の大分空港を経由して、別府か由布院で一泊することにした。別府は都会すぎるだろうと思い、由布院に決めた。

由布院は「九州の軽井沢」と旅行サイトに書いてあったが、複数の知人の評価は「九州の清里」とのこと。旅行サイトの「軽井沢」は新幹線開業で開発が進んだ近年の軽井沢駅前、知人の「清里」は一昔前の清里 (いまは寂れてしまったらしい) だろうから、たぶん「軽井沢」も「清里」もイメージとしては大差ないだろう。僕には苦手感が漂う。

たしかに由布院の観光エリアは、そんなニュアンスが漂っていた。一昨年だったら似たような評価になってしまうのだろうが、今年は静かに過ごせた。地元経済には悪影響しかないとは思うが。スヌーピー茶屋も休業してしまった。

そんな清里・軽井沢ふうな通りから少し奥に入ると、古びた日本旅館が連なる一角があった。なかなか風情があって良い。

混んでいる温泉は苦手なので、基本的に温泉地の共同浴場には足が向かない。今回は街に人出がなかったので、夕食後に小銭を握りしめて出かけてみた。観光客でも入れる、金鱗湖の脇にある藁葺き屋根の共同浴場である。脱衣所なしの混浴には多少の抵抗感があるが、誰も来ないので問題ナッシング。しかし僕には湯温が低すぎた。

由布院エリアで最も良さそうだったのが、別府方面から由布院市街に入る手前の高原である。由布岳の麓になるのだろう。路線バスが頻発している区間なので、晴れていたら途中下車して散策したかった。