旅の記録:北東北

記載の時刻等は訪問時のダイヤです。

1日目

羽田 0750 (JAL141) >> 青森 0905

青森空港 0920 (弘南バス) >> 浪岡 0933

浪岡 1021 (奥羽本線) >> 川部 1029
川部 1038 (五能線) >> 深浦 1244

ランチ:セイリング

深浦 1441 (五能線) >> ウェスパ椿山 1456

宿泊:黄金崎不老ふ死温泉

1日目Tips
昨年の訪問時と実質的に同じ、当日中に最も早く黄金崎不老ふ死温泉に到着できるスケジュール。
・浪岡駅に「あぴねす」という青森市の施設が併設されており、おやつに売店で青森リンゴジュースと地元お菓子を購入。ちょっと地産地消。
・深浦での乗り継ぎ待ち時間に「セイリング」という料理店でマグロとシチューと日本酒。昨年も来ているのだが、やっぱり素晴らしい。ここのために深浦で降りる価値はある。

2日目

ウェスパ椿山 0935 (五能線・快速) >> 東能代 1037
東能代 1056 (つがる2) >> 秋田 1145
秋田 1213 (こまち224) >> 新花巻 1402

宿泊:鉛温泉藤三旅館・十三月

2日目Tips
・大館駅の駅弁「鶏めし」が秋田駅で買える。すばらしい。
・地震による東北新幹線の運転見合わせの影響で、秋田から乗り換え無しで新花巻。普段だと盛岡から「はやぶさ」と併結になって、新花巻は通過してしまう。
・秋田~盛岡はネット予約の割引で安いが、秋田~新花巻には割引の設定がない。しかも東北新幹線と秋田新幹線は特急料金が別建てで計算されるせいか、秋田~新花巻を通して指定券を取ると妙に高い。結局、盛岡〜新花巻は自由席で精算。

3日目

花巻 1027 (東北本線) >> 平泉 1108

平泉駅前でレンタサイクル借り出し
中尊寺
毛越寺
達谷窟毘沙門堂

平泉 1451 (東北本線) >> 花巻 1532

花巻空港 1700 (JAL4954) >> 羽田 1805

3日目Tips
・なぜか平泉に行く時は季節はずれに暑く、東北線の普通電車も混んでいる。今回も毛越寺の良さは分からずに終わった。
・平泉駅前のレンタサイクルには電動自転車があった。上り坂が続くので、普通の自転車だったら達谷窟毘沙門堂は諦めていたと思われる。それでも片道6キロは遠い。
・花巻空港からはJ-Air運航の羽田便。新幹線運休による臨時航路である。

きたとうほくのおもいで

今年の冬は、山形の蔵王で樹氷、北海道のオホーツク海沿岸で流氷を満喫したが、やや心残りだったのが北東北である。正月休みに一泊だけ青森の酸ヶ湯温泉に行ったが、もうちょっと東北の冬を楽しみたい。冬の名残に、前々から気になっていた、岩手県花巻の鉛温泉に行ってみることにした。

ちょうどCOVID-19が落ち着きを見せ始めた時期だった。観光客が戻り始めたら、混んだ温泉が苦手な僕には難関になるであろう、黄金崎不老ふ死温泉にも改めて行っておきたい。

4月上旬に休みをとって、冬の締めくくりとして北東北をまわることにした。

ところで、オッサンになってから気圧の変化に対応できず、台風が来ると頭痛に悩まされている。季節の変わり目も苦手になってしまった。適応力が落ちたと言うか、自律神経の調和に難があるようだ。

今年の関東は3月に入って急に暖かい日が続いたり、かと思うと真冬のように寒くなったりと、寒暖の差が激しかった。

オッサンはオシャレではないせいか、基本的な防寒をダウン1着で済ませている。しかも、旅行先の週間天気予報は何度もチェックするが、自宅周辺の天気予報は基本的に見ない。暖かいのにダウンを着続け、数日後に懲りて春物ジャケットを出したら寒くて凍えるなど、寒暖差を自ら助長する日々が続いた。しかも数年ぶりに花粉症を発症してしまった。

おかげで3月末には自律神経の失調に起因すると思われる、諸々の体調不良に悩まされることになった。いわゆる春バテである。

なんとも言えない不振に2週間も苦しんでいたら、4月上旬になって、わずかながら改善されてきた。いくらなんでも順応しつつあるのだろう。

3月16日の大地震による新幹線運休もあったが、そこで諦めないのが、僕が僕たる所以である。代替交通手段を確保し、北東北に向かった。

旅行初日の朝、青森空港に着くと気温は3度だった。空港周辺には雪も残っている。せっかく春に慣れたのに、冬に逆戻りである。冬の名残を求めて青森までやってきたのだ。計画時点の本望ではあるが、理想と現実が異なることは多い。

五能線に乗って、黄金崎不老ふ死温泉を目指す。海側に行くと雪はなくなったが、それでも気温は大して上がらない。1着きりのダウンを着てきたが、それでも寒いものは寒い。関東の暖かい気候に慣れてしまったので、寒さが堪える。

翌日は快晴。早朝に海岸の露天風呂へ行ったが極寒だった。風が強くて体感気温は更に低い。着てきたダウンも露天風呂では役に立たない。早々に退散して室内の温泉に向かったが、風邪をひきかけた可能性が高い。

朝食を食べてから再び五能線に乗り、秋田経由で花巻へ向かう。この日は昼前から気温がグングン上昇。到着時の花巻は23度になっていた。ちょっと汗ばむ位だ。

五能線での移動中から、全身に疲労感があった。喉も痛い。夜になって、くしゃみも出始める。本格的に風邪をひいてしまったのだろうか。普段なら葛根湯とプロポリスだが、旅行中ということもあり、秋田駅での待ち時間に風邪薬とユンケルを購入。

いまはCOVID-19時代なので、あちらこちらで検温されるが、幸いにも発熱の兆候はない。くしゃみは出るが、咳ではない。味覚もある。鉛温泉で1泊して自宅に帰り、葛根湯、プロポリス、のど薬、それに花粉症の薬を飲んで早々に寝た。これだけ飲めば間違いないだろう。

翌日、喉の痛みは少し改善していた。痛みがピンポイント化しており、風邪とは明らかに違う痛み方である。

鏡で見てみると、たしかに喉は腫れていない。念入りに見たところ、舌下の中心あたりに巨大な口内炎があった。のど薬は口内炎にも効くらしいが、原因が分かったので口内炎用の塗り薬に切り替え。

くしゃみも止まっていた。こちらは花粉症だったのだろう。低温の青森では花粉の飛散が少なく、薬なしでも無症状だったのが、高温の岩手は花粉が大量飛散していた可能性がある。完全に油断していた。こうなると全身の疲労感は湯あたりだったかもしれない。

あの日は一日で約20度の寒暖差があった。なんとか回復してきた自律神経は危機的な状態だったと思われる。結局、風邪ではなかったのだ。

オッサンになると季節の変わり目は過酷である。

いねのおもいで

人生そうそう上手くいくわけはない。と思う。蔵王北海道と好天が続いたので、天気が悪くても諦めのつく旅行先を探していた。大自然ではなく、街並みを眺めるのが良いだろう。友達オッサンが京都府北部の伊根という漁村を絶賛していたので、行ってみることにした。

伊根は海沿いに舟屋と呼ばれる家々が連なる街並みが有名で、その舟屋に泊まることができるとのこと。舟屋は漁師さんの家なので、一軒ずつ経営が異なる。横断的に空室を見つけられないのが面倒ではあるが、観光協会のサイトを起点に空室を探した。

入り江の奥まった場所にあって、しかもベッドのある宿に空室を見付けた。街の中心部からは離れていたけど、小さい街と聞いていたので、大して気にすることもなく予約。

雨でも諦めがつく前提で旅の計画を立てたが、やっぱり天気は気になってしまう。結局、毎日のように週間予報をチェック。

新横浜から東海道新幹線で旅に出た。京都で山陰線の特急に乗り換え、そのまま京都丹後鉄道の宮津まで。宮津からバスに乗り換えて更に1時間、伊根に向かった。かなり遠い。

それでも横浜を早朝に出たおかげで早目に到着し、昼食がてら伊根の街をブラブラする。

チェックイン可能な時間になり、歩いて宿に向かった。それにしても宿が遠い。たしかに小さな街ではあるが、伊根湾の海岸線に沿って街が作られており、妙に細長い。日本海からの風が当たらないところに集落を作ったそうで、建物がない一角もあったりして更に遠く感じる。結局、街の中心部から片道2キロほどだった。

こうなると切実な問題は夕食だろう。舟屋は一軒貸しが基本なせいか、いわゆる素泊まりが多いようだ。僕が泊まった所も同じで、レストランに予約を入れてもらっていたのだが、徒歩で片道25分ほど。サバイバルキャンプに来たわけでもないのに、食事の為に往復で約1時間も歩かなければならない。この日が雨だったらと思うと、恐怖でしかない。

一方、宿そのものは素晴らしい。湾曲した入り江になっている地形のおかげで、大きな窓からは舟屋の街並みを楽しめる。のんべんだらりと座って街を眺める。窓からの景色は伊根でもトップレベルではないだろうか。

素晴らしい景色を満喫できたが、バス利用者にはハードルの高い宿だった。街並みを眺めるだけなら雨でも諦めがつくと思っていたが、雨天だったら別の意味で後悔が残っただろう。人生そこそこ上手く行っているようだ。

何も知らないが故に選べた良い宿だったが、何も知らないが故に選んでしまった宿でもある。その気になれば何でも調べられる時代だが、知らないというのも力である。

旅の記録:伊根

記載の時刻は訪問時のダイヤです。

1日目

新横浜 0627 (のぞみ273) >> 京都 0821
京都 0838 (はしだて1) >> 宮津 1033
宮津 1047 (バス) >> 伊根 1157

海上タクシーで伊根湾めぐり
舟屋見学

宿泊:舟屋の宿まるいち

夕食:舟屋日和 海宮

1日目Tips
・伊根にはコンビニがないと聞いてはいたが、商店も少ない。唯一と思われる (?) 酒屋は閉まっていた。ビールの調達に失敗。

2日目

伊根郵便局前 1030 (バス) >> 天橋立元伊勢籠神社 1105

・天橋立を歩いてみたが、松林の海岸を歩いているだけである。地上からだと日本三景な感じはない。
・天橋立の智恩寺山門前で「知恵の餅」を食べた。軒先に座って山門を見ながら餅を食べていると、ちょっと賢くなった気がする。
天橋立ビューランドから天橋立を見る。上から見れば確かに日本三景である。

天橋立 1347 (はしだて 4) >> 福知山 1433
福知山 1443 (こうのとり18) >> 新大阪 1628
新大阪 1651 (のぞみ416) >> 新横浜 1902

2日目Tips
・COVID-19による旅客減少の影響で、はしだて4号は福知山〜京都間が運休だった。なにも考えずにチケットを取ったところ、宝塚・大阪を回るルートになった。兵庫県と大阪府を通るので、30分くらい遠回り。当然、料金は高い。
・結果的に新大阪駅で蓬莱の豚まんを買えた。京都駅伊勢丹デパ地下の老舗料亭おばんざい弁当を逃したとも言えるが。