おきなわのおもいで

遊びのような福岡出張の翌週は那覇に出張だった。別に狙ったわけではないが、那覇も木・金曜の日程である。

仕事は金曜日の昼過ぎには終わるので、離島に行ってみたいと心が動いた。ちょっと調べてみたが、沖縄といえども2月は寒いらしい。冬の温泉は良いが、冬のビーチはイマイチなのではないだろうか。2週連続という面倒くささもあり、自分の中での妥協として、週末の小旅行は見送った。

那覇に着いてみると、2月なのに最高気温は27度だった。しかもアホみたいに晴れている。

うーむ。こんな日に沖縄で仕事をする意味はあるのだろうか。このままフケてしまおうかと思ったものの、空港で出張先のオッサンに回収されてしまった。

ソーキそばを奢ってもらってから打ち合わせを一件こなし、ホテルまで送ってもらった。次の予定まで2時間程の空きができる。

那覇の地図を眺めた。那覇にもビーチがあるらしい。

散歩がてら、歩いて海を見に行った。砂浜という意味ではビーチだが、目の前にコンクリート橋がある。僕の求めているビーチではなかった。近所にコンビニのようなものはなく、ビールも買えない。

手頃な妥協というのは禁物らしい。

その後は泡盛をガブ飲みしたり、二日酔いで打ち合わせに行ったりしたものの、出張自体は無難に終了。帰りの那覇空港で離島に向かう小型機を見ていると、やっぱり小旅行に行けば良かったと後悔を始めた。海を見ながらビーチでオリオンビールを飲みたい。

うーむ。いまさらチェックイン済みのチケットを諦めて離島に行くわけにもいかず、嫌々ながら羽田行きの飛行機に乗った。

その後のCOVID-19を考えると、やっぱり離島に行っておくべきだった。後悔先に立たたず。

僕が無理な日程での海外旅行を繰り返している理由の一つは、行けるときに旅行に行っておきたいということだ。旅行に行かなかったことを後悔するより、旅行に行ったことを後悔したい。

人生に手頃な妥協は禁物である。