航空券を手配した後でニュースを見ていると、旅行期間中にマントンでレモン祭りが開催されると出ていた。マントンは、ジャン・コクトーが市役所の結婚の間に壁画を描いたことで有名な、イタリア国境の街である。ニースから電車で40分くらい。
一生かかっても見ないであろう量のレモンを、わずか数時間のうちに見た。人は一生に何個レモンを見るのだろうか。多くても少なくても大した違いはなさそうだ。でも、あの黄色い小物体を見れば見るほど、幸せになるかもしれない。
そんなことを考えながら、レモンチェロを買って帰ってきた。暖かくなったら、日曜の午後に一杯飲もうと思った。
今日は初夏のように暖かかった。ベランダでレモンチェロでもやるかと思ったが、あまりにも花粉がひどかったので止めた。なかなか理想通りには行かない。