1月1日はやることがないので、ビルバオに行ってきた。ビルバオにビスカヤ橋という世界遺産の橋がある。店も美術館も休みだが、橋なら動いている。
サンセバスチャンからビルバオの間にはバスク鉄道という州営鉄道が走っている。基本的に海外でバスに乗るのは嫌いなので、鉄道が走っているときは無理をしてでも鉄道に乗ることが多い (というか、バスに乗ろうという発想がない)。
今回は計画性のない旅だったが、それでも駅の場所は調べておいたし、前日にはホームページで時刻表も見た。田舎のローカル線のせいか、元日は本数が激減されている。イマイチ怪しいGoogle翻訳によると、午前中に一本、夕方に一本の列車が走るのみのようだ。まぁ発車時刻に駅に行けば何とかなるだろう。
朝、サンセバスチャンの駅に行くと、切符売り場は長蛇の列だった。なにしろ10時過ぎなのに一番電車なのだ。切符を買って電車に乗った。一昔前の東武線みたいな電車は寒々しい。布の気配のない座席に、暖房の気配のない車内。あんまり急ぐ風でもなく、山の中をトロトロと走る。
車窓に飽き、しかも冷えてコチコチになったところ、やっとビルバオに着いた。約2時間半かかった。バスなら1時間程度の筈なのに。
橋を見るだけなら十分に時間があるが、バスターミナルに行ってバスの有無を確認するような時間はない。帰りの電車の時刻も一本だけしか定かではないので、泣く泣く電車でサンセバスチャンに戻る。再び2時間半。サンセバスチャンに戻ってきたときには心も体も冷えきっていた。2013年、最初の一日である。今年は未だ364日も残っている。