2011/03/29 たひち

1月に休職したとき、時間をもてあましたのでフランスとアメリカに行った話を母親の友達のオッサンにしたところ、暖かいタヒチに行けばよかったのにと言われた。タヒチは楽園だと言われたのだ。

基本的には暑いよりも寒いほうが好きだが、今年の寒さは体にこたえた。休職期間中に自宅にこもっていると引きこもりになるから、これを機会に暖かいところに行こうと思った。タヒチといえば常夏の島である。楽園である。

主治医から再度休職すべしとの診断書をもらった土曜日の夜にネットで調べていると、タヒチへはエアー・タヒチ・ヌイという航空会社が週に2便を成田から運航している。ほかにもニュージーランド航空で行く方法もあるらしいが、乗り継ぎが悪い。この時点でエアー・タヒチ・ヌイに空席が若干しかなかったので、とりあえず予約を入れた。週に2便しかないので、前後の予定を考えると、出発日と帰着日は自ずと決まる。選択肢がないと悩まなくていい。

しかし、タヒチに行くと決めたものの、タヒチがどこにあるのかも知らなかった。

基本的に、タヒチ、モルジブ、グアム、カレドニア、サイパン、フィジーは区別がつかない。たぶん全て太平洋上にあるとは思うが、もしかするとカリブ海とかインド洋にある島も含まれているかもしれない。ビザがいるのかもしれないが、その辺も不明なままである。

月曜日に例のオッサンに連絡すると、なにもすることがないのに、何故そんなに遠いところに行くのかと言われた。楽園じゃないのか?

しょうがないので、自分で調べた。

なんと日本からタヒチまでの飛行時間は11時間半程度であった。確かに遠い。日付変更線と赤道の先にある、フランスの海外県とのことである。

さらに調べてみると、中途半端に都会化されたタヒチ本島に行くよりも、なにもない離島に行くほうがいいらしい。なかでもボラボラ島はハネムーンの客が大挙して押し寄せる恐ろしい場所だということがわかった。そもそもタヒチというところはハネムーン客が行くところのようである。

そんなこんなで調べた中でも、蒸留所のある離島と、別の離島から船でいくプライベート・アイランドを見つけた。なにもすることがないなら、島でボケーっと本でも読んでいればいいのだ。

ここまで調べて予約までしたところで地震がやってきた。しかし後へは引けない。異様に高額なキャンセル料がかかるのである。前進あるのみ。